e-food.jp » アフガニスタン料理への招待 > アフガニスタン料理店バーミヤン(四街道)
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アフガニスタン・レストラン
「バーミヤン」(千葉・四街道)

ハサニ父子※情報が古くなっている場合があります。

2002年10月20日、千葉県の四街道にアフガニスタン料理レストラン「バーミヤン (Bamyan)」がオープンしました。アフガン料理店は以前、都内に完全予約制のお店があったようですが、本格的なレストランはおそらくここが初めてでしょう。

バーミヤン看板オーナーは、若いハサニ・リーザさん。お父様で元駐日アフガニスタン大使のハサニ・モハマッド・アシフさん(ともに左写真)と、お母様のザイナブさんの3人でお店を切り盛りしています。スラリとした容姿で、言葉も物腰も日本の若者と変わらないリーザさんが、明るくお客さんを迎えてくれます。

アフガニスタンは、シルクロードに位置する場所柄と、古来からの侵略の歴史を反映して、トルコや中東、中央アジア、インド、中国などの多くの文化の影響がうかがえます。国土面積は日本の2倍弱。イラン、パキスタン、中国、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンという6つの国と国境を接する多民族国家であり、料理は驚くほどバラエティです。

たとえば、アフガニスタンを代表する料理のひとつパラオ(ピラフ)をはじめ、ナン(パン。アフガニスタンでは食事そのものもナンと呼ぶそう)、カバブ(羊などの肉の串焼き)、コフタ(ハンバーグのようなミートボール)、ブラニ(ヨーグルトであえた揚げナスとトマトソースの煮込み料理)、マントウ(饅頭)、ボラニ(ナンに肉や野菜などの具を包んで揚げたスナック)、フェルニ(コーンスターチ、牛乳、砂糖で作ったカスタードのようなデザート)などなど。見ての通り、ギリシャやトルコ、インドなどと同じ料理も珍しくありません。ただしスパイスや油は多用されず、辛さは控えめ。メニューは野菜やヨーグルトを使った食べやすい家庭料理で、健康を気遣う人にうれしい限りです。

チャイハネアフガニスタンはイスラム教国なのでアルコール類はありませんが、代わりに、お茶(チャイ)や"ドーグ"と呼ばれる塩とハーブ入りのヨーグルト・ドリンクがよく飲まれるようです。お店には、チャイ用の湯沸し器"サモワール"が飾られています。

店名の「バーミヤン」は、昨年3月にタリバンにより破壊されたサルソール石仏で知られるアフガニスタンの遺跡からとったもの。日本では中華チェーン店の名前にも使われていますが、ニューヨークやワシントンなどには同名のアフガン・レストランがあり、彼らにとって心の拠り所なのかもしれません。お店の看板や、エプロン、のれん、クッションにはサルソール石仏の写真があしらわれています(ちなみに、これらの縫製はすべてアシフさんの手作り)。

店内には、"チャイハネ"(トルコ語で寄り合い茶屋=カフェの意味)風の奥座敷があり(左写真)、じゅうたんやキリムを敷いた床に座って食事をするアフガン・スタイルを少しだけ体験できます(本来は料理も床に並べます)。

四街道はモンゴル系でイスラム教シーア派のアフガニスタン国内でのマイノリティ、ハザラ人が多く住んでおり、この日もお店にはひっきりなしに彼らが出入りしていました。そのうちの一行と少しお話しする機会がありましたが、この人はトロント在住で、ビジネスのため日本滞在中とのこと。私がアフガン料理に興味があることを伝えたら、大変に喜んでくれました。働く若い独身者であり、故郷の味を求めていた彼らにとって待望のレストランだったようです。ただしハサニさん一家は、ここがアフガン人のたまり場になるだけではなく、日本人とアフガニスタン人との友好の掛け橋になってくれればと語っています。そして将来は、バーミヤンの遺跡の再建を含め、祖国の復興に貢献したいとも。

アフガニスタンには、ホスピタリティを非常に大切にする伝統があるといいます。たとえ家に食べ物が不足していても、客人には最高のもてなしをするのがアフガン人の心意気。2001年9月のテロ事件以降、さまざまな意味で世界から注目を浴びているアフガニスタンですが、私は単純に、おいしい料理と、ハサニさん一家の醸し出す優しさ、温かさを心地よく感じました。

このレストランがもの珍しさから注目されるのではなく、本来豊かな文化を持つアフガニスタンという国の魅力を日本人に伝え、地に根をおろして成功するよう心から応援したいと思います。(by ゆ)

※右上写真は、「ナショナル・ジオグラフィックス」誌の表紙をもとに本国で織ったタペストリー。お店は、オープンまでに共同通信や毎日新聞などの取材が入ったようです。

バーミヤン 千葉県四街道市四街道2-5-23 TEL&FAX 043-433-2015 
  http://www.arthur-web.com/bamyan/
 JR総武本線四街道駅徒歩2分 成田方面に向かって右出口
  地図はこちら 
                    

 「バーミヤン」で食べられるアフガニスタン料理の数々

ケバブ

ティカ・カバブ
羊や牛、チキンの串焼き。「バーミヤン」の店舗はもと焼き鳥屋さんだったそうで、串焼きにぴったりのバーナーが備えられていたとか。
パラウ

カビリ・パラオ
細長い黄色いお米に、にんじんとレーズンを乗せたピラフ。レーズンはアフガニスタンの特産品。
ブラニ

バーデンジャン・ブラニ
油で揚げたなすをトマトソースで軽く煮込み、塩とにんにくを入れたヨーグルトソースであえた料理。パラオにかけて食べる。酸味がおいしい。
カライ

カライ
新鮮な牛肉をトマトソースで柔らかく煮込み、最後に卵を落とした料理。ちょっとピリカラ。"カライ"は鍋の意味。
ナン

ナン
全粒粉のパン。写真にはないが、ナンに肉やポテト、ニラをはさんで揚げた"ボラニ"というスナックが大変においしかった。
サブジ

サブジコルマ
ほうれん草とたまねぎをじっくり炒めた料理。上にトマトで煮込んだ豆がかけてある。
コフタコルマ

コフタ・コルマ
ひき肉をハンバーグ状にして、トマトソースで煮込んだ料理。
フェルニ

フェルニ
牛乳と砂糖、コーンスターチで作ったデザート)。トルコの"シュトラッチ"やパキスタンの"キール"に通じるものが。

サモワール

アンティークのサモワール(湯沸し器)。ロシアやNIS諸国にも同様の器具がある。



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