シルクロードの要衝でもあった「火の国」
オリンピックの開会式入場順に、毎週、国旗と郷土料理からその国の魅力を知っていく「木曜は国旗弁当の日!」、今週はアジアとヨーロッパにまたがるコーカサス地方の国「アゼルバイジャン」の国旗弁当です。
旧ソ連の国の中には、イスラム教徒が多いのにアルコールに寛大な国が多いのですが、アゼルバイジャンもしかりで、ワインやウォッカが造られていたりします。一方、かつて国土がその一部だったペルシャ(イラン)や、シルクロードの重要な要衝らしく、東西のさまざまな文化の影響が見られる地でもあります。
アゼルバイジャンは近年、カスピ海沿岸の石油・天然ガスといった資源開発が脚光を浴びています。古代ペルシャの宗教でもあったゾロアスター教(拝火教)は、現在のアゼルバイジャンで誕生したという説があるそうですが、燃え上がる油田の炎は、ズバリ「火の国」を国名の語源とするアゼルバイジャンの象徴。国章にも炎が描かれているほどなのです(下図)。
コーカサスの豊かな食材をお弁当で再現
さて、そんなアゼルバイジャンの料理は、南側で国境を接し、かつてゾロアスター教を国教としていたペルシャ(イラン)料理や、西側で国境を接する同じコーカサス地方のアルメニアやグルジア(ジョージア)の影響が混在したもの。お弁当では、コーカサス発祥といわれ、トルコ料理として有名になった「なすのドルマ(バディムジャン・ドルマシ)」と「シャシリク」をメインのおかずにしてみました。
国旗の上部の水色は、たまごの白身にむらさきいもを混ぜたスクランブルエッグで表現しました。他に、おかずにちりばめた豆(ひよこ豆)やフルーツ、野菜などから、豊かな食材に恵まれたコーカサスを思い浮かべていただけたら幸いです。