2011年01月28日

ショパンナイト|ポーランド料理|渋谷

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※ポーランド料理店「ショパンナイト」は、2012年10月、「ポルスカ」と店名が変わり、茅場町に移転しました。
ポルスカ
東京都中央区日本橋小網町9-6 NST小網町ビルB1
Tel. 03-6661-1778


以下は、参考までに残した以前のお店の情報です。ご注意ください。

【渋谷】昨年、渋谷の東急本店近くにオープンした、ポーランド人オーナーによるポーランド・ダイニング・バー。ポーランドのお酒ズブロッカの各種カクテルと、本格派ポーランド料理がいただけます。

ポーランド料理を提供するお店は、かつて名古屋に「ポロネーズ」という店があり、現在は静岡に「スマッチネーゴ」、鹿児島に「ダニエルのいえ」がありますが、意外にも東京では初めてのはず。昨年はポーランドが生んだ偉大な音楽家フレデリック・ショパンの生誕200年の記念年でしたし、そろそろ東京にも来るかなと思っていたら、やっと来ました(笑)。

先日、週末にうかがったところ、ポーランド好きな方を中心にひっきりなしにお客さんが訪れていて、繁盛しているようでした。そのため、この2月には、これまでバーカウンターとテーブルで20人も入らなかったところに、テーブルを増やして席を拡張するのだとか。

何といってもポーランドは、ショパンがこよなく愛した故郷ですもの。一度でもピアノを習われた方なら、ポーランドに親しみを持っていて、お店にも行ってみたくなるはず(彼の作品「英雄ポロネーズ」や「軍隊ポロネーズ」のポロネーズは、フランス語で"ポーランド風"のという意味で、ポーランドの民族舞踊をもとにしているのですから。マズルカも同様です)。東京には70ヶ国もの世界各国の料理店があるのに、今までポーランド料理店がなかったのが不思議なくらいですね。

もっとも、店名にもかかわらず、この日のBGMはショパンではなく、ズンズンと脳天に響く、たてノリビートのスラブ・ポップスだったのですが...(笑)。

さて、お料理の方は、基本がバーだけに、一般的なレストランほどメニューは多くありませんが、ポーランド好きならワクワクするような、かの地の名物料理がざっとひと通りいただけます。

まず、キルバーサ。燻製の匂いが香ばしいポーランド式の豚肉ソーセージです。そして、ザワークラウトとハムを煮込んだビゴス。酢漬けキャベツと豚肉ハムのマッチングが独特で、ポーランドらしい料理の代表格といえるでしょう。

ほかにも、ポーランド人にとってみそ汁のようなおふくろの味のスープジュレック(ホワイトボルシチ)、ポーランド産ハムの盛り合わせ、そしてゴウォンブキ(パプリカ入りのソースをかけたポーランドスタイルのロールキャベツ(上写真)、ポーランド式豚肉カツレツのコトレット・スハボビなどなど...。ポーランドは北の国ですから、冬にぴったりの、ほっこりと温まるおいしいお料理が充実していてうれしくなりました。

また、かりっと焼いた温かいパンもおいしいです。ひとつリクエストをするなら、あとはピエロギ(小麦粉の皮にチーズなどいろいろな具をはさんだ餃子風の料理)があれば、いうことなしなのですが...。

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ゴウォンブキを割ったところ。豚ひき肉入りのシンプルな味付けながら、おいしい。寒い季節にぴったりの料理だ。右写真は付け合せの温かいパン。

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ゆでたまごとソーセージを浮かべたジュレック(ホワイトボルシチとも)。白い色はミルクではなく、発酵したライ麦汁。意外と酸っぱい。ボルシチの故郷はポーランドのお隣の国ウクライナだといわれているが、両国ともスラブ系民族の国で共通する料理も多い。

特にポーランドに隣接した西ウクライナはポーランド系住民が多い上、実際にポーランド領だった時代もあり、よく似ている。ニューヨークにもポーランド系移民が多いのだが(あの名作ミュージカル「ウエストサイド・ストーリー」の主人公トニーも、カトリックの貧しいポーランド系アメリカ人という設定である)、東欧人街などでは、ポーランド料理店とウクライナ料理店が同じようなメニューで違和感なく近隣で営業しているくらいだ。

左写真はビゴス。こちらも酸味のきいたザワークラウトと、ハムのスモーキーな香りが独特で、ポーランドらしい。

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ポーランドのハムの盛り合わせと、ポーランドのソーセージであるキルバーサ。お隣ドイツのハムやソーセージよりも素朴な感じがする。

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酢漬けニシンと、店の外に飾られたポーランドのコラージュ。ポーランド好きでなくても、雰囲気たっぷりでうれしくなってしまう。

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ロシアや東欧圏でポピュラーな穀物を原料にした蒸留酒ウォッカを、香草バイソングラスで香りづけしたポーランドのお酒ズブロッカのカクテルが充実している(左写真)。右写真は店内の様子。いかにも東欧らしい雰囲気のバー。


それにしても、ビゴスといい、ジュレックといい、彼らポーランド人の食の好みは、保存食の"酸味"と、"豚肉"なのだなぁというのが、こちらのお店で料理をいただくとよくわかります。

一方、ポーランドのお酒ズブロッカは、ウォッカのような強いお酒なのだろうなどと思っていたら、アップルジュースと混ぜてカクテルにすると(シャルロッカというそう)、とても飲みやすくおいしくなるのを初めて知りました。

ほかにもズヒート(+ミント&ライム&ソーダ。モヒートのもじり?)や、マヨラーならぬジンジャラーにおすすめのズブショウガ(+ジンジャーエール、刻んだショウガ)といったオリジナルカクテルもグッド。ただし、調子に乗って飲みすぎにはご注意を(笑)。

店舗は路地を入った雑居ビルの3階にあり、ややもするとわかりにくく、入りにくいロケーションながら、店内は温かみのあるこじんまりとしたいい雰囲気です。オーナーのピーターさんは日本語も堪能で、この日は、日本人の若い女性やポーランド人、カップルのお客さんが目立っていました。

参照
ポーランド料理について


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ショパンナイト
東京都渋谷区宇田川町34-6 M&Iビル3F



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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki


e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、「世界の料理レシピ・ミュージアム・ライブラリー」館長。

2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、講師、レシピ開発、在日大使館や大使公邸でのシェフなどとして、食で日本と世界を相互につなぐ社会貢献をモットーに活動。
プロフィール詳細
著作: 「しらべよう!世界の料理」全7巻 (ポプラ社 2017)


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