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2010年12月31日

韓国・ソウルのウズベキスタン人街 シルクロードの料理12

[ ■食の話題いろいろ , ウズベキスタン料理 ]

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韓国で中央アジアをプチ体験

多くの日本人にとって、ウズベキスタンは遠い国というイメージがあるかもしれません。しかし意外にも、お隣り韓国でウズベキスタンをプチ体験できるのです。ここで慣れておいて、いざ本国を旅するのもよいかも。というわけでソウルの中央アジア人街を訪ねてみました。



では、なぜ韓国にウズベキスタン人...?。先のウズベキスタンの食リポートを読まれた方なら、だいたいおわかりかと思います。

1930年代、もとの李氏朝鮮と国境を接するソビエト連邦沿海州に住んでいた朝鮮族の人々が、時の指導者スターリンによって日本へのスパイ活動のあらぬ疑いをかけられ、中央アジアの荒野に強制移住させられました。彼らは捕虜として中央アジアに連行されたドイツ人らと協力して、荒れた土地を開墾し、一大農業地帯に変貌させる偉業をなし遂げたといいます。そのため、今もその子孫たちがウズベキスタンや隣のカザフスタンに大勢暮らしているのです。

高麗人(コリョイン)と呼ばれる彼らは、現在ウズベキスタンだけでもおよそ20万人いるといわれます(カザフスタンにはおよそ10万人)。韓国は同胞として高麗人の支援を行っており、1990年代にはアシアナ航空、そして2008年からは大韓航空が、ソウルとウズベキスタンの首都タシケント間(そしてカザフスタンのアスタナ間)に定期便を就航させるほど、出稼ぎ労働者や移住者の往来も増えました。

そんな交流の中で誕生したのが、ソウルの地下鉄・東大門歴史文化公園駅(2009年に東大門運動場駅が改名)付近に広がる、光熙洞の中央アジア人街です。ウズベキスタン、カザフスタンの高麗人をはじめ、ロシア語が通じるつながりでロシア人、またソ連の同盟国だったモンゴル人が集うようで、地元韓国のお店に交じって、それらの国のレストランや食材店、チケットセンターなどが林立しています。

と、前置きが長くなりました。以下は、そのソウル中央アジア人街近くに実際に宿泊して撮影した写真の数々です。どうぞご覧ください。

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↑ウズベキスタン料理レストラン(その名も「カフェ・ウズベキスタン」、隣は「サマルカンド」)と、カザフスタン料理店兼食材店(こちらの店名もそのまま「カザフスタン」(笑)。日本の日系ブラジル人と同じように、高麗人も今では二世、三世の時代になってロシア人のような風貌の人も多いし、出稼ぎでソウルにやってきた単なるロシア人も多い。

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↑かつてソ連と関係が深かったモンゴルのレストランもある。もちろん、日本のモンゴル料理店とは違ってお相撲さんが来ているわけではない(笑)。モンゴルと中央アジア諸国は距離的に遠くないし、羊食など食文化も遠からず似ていて、なじみやすいという理由もあるのかも。雑居ビルの看板などにも、彼らの共通語であるロシア語が目立つ。

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↑界隈のレストランでは、ウズベキスタン料理に欠かせないナンやマントゥ等が食べられる。マントゥやラグマンのトッピングを、ディルでなく青ネギに変えているなど、幾分東アジア人らしい好みも見られる(というか、マントゥもラグマンももともと中国発なので、古代以来の食の逆輸入かな?(笑)。

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↑こちらはロシア料理っぽいスープ(チョルバ)と、ミートローフ。ウズベキスタンでも、ロシア料理はすっかり定着している(が、ここでもやはりトッピングは青ネギ...)。

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↑こちらもロシア風な前菜(ザクースカ)のサラダと、ロシアでポピュラーなビール「バルティカ」(9番)。店内のテーブルでは、ウォッカを一同で一気飲みする姿も。ウズベキスタンにいる以上に、韓国ではアルコールに開放的になるのかも...。


ソウルのガイドブックにはもちろん載っていない、異色のスポットではありますが、中央アジア人街自体さほど広いエリアではないので、お散歩がてら歩きまわって、よさそうなカフェレストランに入り(たとえば、定評あるソウル・ガイド「コネスト」がおすすめする「サマルカンド」など)、日本ではなかなか味わえない中央アジア・シルクロードのエキゾチックな雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。

ちなみに、高麗人はたとえ中央アジアに長く住んでいようと、自らの食文化をたやすく変えられないようで、ウズベキスタンや、特にカザフスタンの市場では時折、キムチやキムパプが売られているのが見られます。また、ウズベキスタンの首都タシケントには、韓国料理店がいくつかありました。

ところで、ソウルの中央アジア人街がなぜ東大門の近くにあるのでしょう?それは、どうやら、彼らの多くが東大門市場で布地や衣料品の商いを営んでいる関係からのよう。今では布地は絹から化繊になり、交通手段も徒歩から飛行機に変貌したにしろ、これこそ現代によみがえった「絹の道=シルクロード」ともいえそうです。



Author: ゆ

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