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2010年12月31日

ラグマン(ラグメン) シルクロードの料理10

[ ■食の話題いろいろ , ウズベキスタン料理 ]

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シルクロードらしい食べ物

ウズベキスタンの名物料理のひとつラグマン(ラグメン)。中国から西に伝わった小麦粉麺を使った、もっともシルクロードらしい食べ物のひとつといえるかもしれません。ここにウズベキスタンのほか、新疆ウイグルや他の中央アジア諸国のラグマンの地方ごとの違いを見ていきましょう。




ウズベキスタンのラグマン

トマトスパゲッティのように、麺にソースをかけるスタイルが定番のウイグルのラグマン。それに対して、ウズベキスタンでは、スープ麺スタイルが多いようです。トッピングはディルとコリアンダーの葉。さわやかな香りが特徴的なハーブのディルは、ロシア料理や北欧料理にもよく使われる食材です。このトッピングもロシアの影響なのかな、などと思っていたら、ディルの原産地は西アジアや中央アジアといわれているそうで、ウズベキスタンに昔からあった食材なのでした。

以下、ウズベキスタン各地のラグマンを紹介します。上写真は、具だくさんで色鮮やかな、世界遺産に登録されている西部の街ヒヴァのラグマンです。

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↑典型的なウズベキスタンのスープ・ラグマン。左写真はひよこ豆入りのブハラの小さなレストランで出されたラグマン、右写真は麺のコシがしっかりとした、サマルカンドの有名レストラン「カリムベック」のラグマン。

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↑左写真は南部シャフリサブズのラグマン。ウズベキスタンでは珍しく平皿スタイル。サマルカンドやブハラに比べて田舎っぽいというか、素朴な感じ。

右写真は、ちょっとイレギュラーだが、韓国・ソウルの中央アジア人街(後日、詳しくリポートします)のウズベキスタン・レストランのラグマン。ウズベキスタンやカザフスタンにはソ連時代に強制移住させられたコリアン(高麗人と呼ばれる)が少なからず住んでいて、今も韓国と人の往来が多い。真っ赤なスープの色と青ネギのトッピングがコリアンの好み?

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↑右写真はウズベキスタンで売られているラグマンの素。これを使って帰国後、パーティー用にソースをかけるスタイルのラグマンを手作りしてみた(左写真。なかなかそれっぽいでしょう?(笑)。麺は手打ちでなくても、コシのあるさぬきうどん等で代用できると思う。トッピングにはもちろん、ウズベク風にディルとコリアンダーの葉を。


新疆ウイグルのラグマン

ウズベキスタンのラグマンの味付けが塩とクミン、にんにく程度なのに対して、ウイグルのレシピ本では、塩、チキンストック、胡椒、クミン、しょうが...を使用と、凝った作り方が紹介されています。各々の好みもあって一概にいえませんが、個人的にはウイグルのラグマンの方がおいしく感じます。世界三大料理のひとつである中華料理の影響の恩恵でしょうか。

以下にウイグルのラグマンのサンプルをあげてみましょう。

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lagman_uyghurtorufan.JPG

↑左写真はカシュガルのシェフが、右写真はトルファンのシェフがそれぞれ作ったラグマン。前者は羊肉をたっぷりと使ったおもてなし用で、普段、家庭で作るラグマンはもっと質素なのだとか。

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↑左写真は(おそらく)ウルムチの一般的なラグマン。具だくさん。右写真は、ラグマンを食べ終えた後のスープに、麺のゆで汁(栄養分が含まれる)を加えた状態。まるで日本のおそば屋さんのそば湯のように、食後、ラグマン湯(笑)をすするのがウイグル流なのだそう。

参照
→新疆拌麺 (バンミェン、ラグメンまたはラグマン)


その他の国のラグマン

私自身が体験したわけではないので恐縮ですが、辺境旅行好きな?友人から珍しい写真をお借りしました。以下は、ウズベキスタンと国境を接する、カザフスタンとトルクメニスタンのラグマンです。

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↑左写真は具の乗せ方が豪快な、カザフスタンのラグマン。右写真はスープ多めのトルクメニスタンのラグマン。Sさん、Nさん、貴重なお写真をありがとうございます。


ラグマンの麺の製法

ウズベキスタンでは切り麺、ウイグルでは手延べ麺をラグマンに使うことが多いようです。日本にあるウイグル料理レストランでは、手延べのパフォーマンスを見られるお店もあります。注文を受けるごとに麺を手延べしてくださるスタイルには、ちょっと感動します。

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↑ウズベキスタン西部の街ヒヴァで見学させていただいた麺作りの様子。シュウトアシュという、麺に緑色の香草を練りこんだ、この土地独特のラグマン。トマトベースのソースと、さらに好みでヨーグルトソースをかけて食べる。

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↑初台にあるプロのシェフによるウイグル料理店「シルクロードタリム」で見せていただいた手延べ麺のパフォーマンス。手延べすることによってラグマンの麺がモッチリとするような気がする。こちらのお店では、ラグマンの具に木耳がたっぷり入ったりして、中華料理風。日本人にもいっそう親しみやすい。また、スープと麺が別々に供され、直前に麺にかけて食べる。


ラグマンには、上記のほかにもたくさんのバリエーションがあるはずです。ただし、ところ変われど共通する食材は羊肉とクミン粉。見た目は中国っぽい麺料理ではありますが、トルコ系民族の料理の特徴がちゃんと浮かび上がっているのです。

参照
→東京のウズベキスタン料理レストラン・リスト
→東京のウイグル料理レストラン・リスト

***

次は、中世にティムール王帝国の首都でもあった、ウズベキスタンの古都サマルカンドの旧貴族家庭の料理を紹介します。



Author: ゆ

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