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2010年06月29日

W杯勝利の秘密は「おふくろの味」

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各国代表選手の食事事情

熱戦が繰り広げられている南アフリカのサッカー・ワールドカップ。その各国代表チームのパワーの源である食事について、ロイターが伝えています。


[ヨハネスブルク(南アフリカ) 14日 ロイター] サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会に出場する各国代表チームの原動力となるのが、やはり食事だろう。なじみの味を本国から持ち込むケースが多く、各国の食事情からもチームカラーが伺える。

◎フランス
南部クニスナの海岸沿いにある高級リゾートホテルに滞在するフランス代表は、とにかくバゲット(フランスパン)をよく食べる。ホテルのヘッドシェフによると、1日に焼く本数は当初10本だったが、現在は80-90本。最高で120本程度に増えると見込まれている。

◎アルゼンチン
アルゼンチン代表もステーキ肉を本国から持ち込む計画だったが、南アフリカ当局からの許可が下りずに断念。代表チームが滞在するプレトリア大学関連施設のシェフは、マラドーナ監督には「求められたものを提供しており、これまでのところ特に問題はなく」、何かと問題が多いという評判とは異なる印象だという。

◎ブラジル
ブラジル代表のチームシェフ、ジャイミ・マシエールは本国でグアバペーストを大量に仕入れ、甘党の選手たちに提供している。
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?「W杯勝利の秘密は「おふくろの味」、各国が食材を大量輸送」(6/15付 ロイター)

上記記事の原文<South African chefs cater to players' every whim>(英語)


記事がちょっと古いので、すでに敗退したチームも含まれています。日本語訳では省略されていますが、フランス代表はバゲットのほか、焼きたてのクロワッサンやクレープ、ブリオッシュを食べていたとか。試合の方は残念ながら振るいませんでしたが、さすがグルメの国だけはある?

また、マラドーナ監督率いる絶好調のアルゼンチンは、南アフリカでもちゃんと牛肉ステーキを食べていたのですね。

こちらも日本語訳で省略されていますが、南アでポピュラーなビルトン(Biltong。細切りしたビーフジャーキーのような食べ物)といった地元食が各国選手の口に合わず、長期間かけて戦う選手たちを故郷の味が救っているとのこと(中には、現地の料理に挑戦するチャレンジャーな選手もいるそうですが...)。もうちょっと他国チームの食事事情を知りたいところです。

***

さて、6月29日はいよいよベスト16に進出した日本とパラグアイの決戦。日本代表の選手たちはゲン担ぎに南アフリカで日本の「カツ(勝つ)丼」でも食べていることでしょう(笑)。

わが家も今夜は、カツ丼と、敵チームを"食ってしまう"意味で、パラグアイ料理のソパ・パラグアージャ(=パラグアイ・スタイルのスープ。だが実際はコーンケーキ)でも作りましょうか。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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