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2009年02月23日

ペルー フード&カルチャーフェア・リポート|ヒルトン東京

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洗練された料理を現地シェフが紹介

【西新宿】2月20日(金)から28日(土)まで、新宿・ヒルトン東京ホテルのレストラン「ブラッセリー・チェッカーズ」で開催中の” ペルー フード&カルチャーフェア”に行ってきました。

ヒルトン東京でペルー料理のフェアを開催するのはこれで3度目。フード&カルチャーフェアと称して開催するのは昨秋のチリ以来ではないかと思います。今回はペルーの首都リマの人気レストランからイバン・キシック氏、エクトル・アニバル・ソリス氏という2人のシェフを招いて、本場の料理ビュッフェスタイルでいただけ、ペルー音楽のライブも聴けるという趣向でした。

インカ以来の歴史を誇り、じゃがいもやトマト、とうがらしの原産地であり、そして健康食品のキヌアをはじめ海に山(アンデス山脈)に食材の宝庫であるペルーの料理は、日本ではまだブレイクしていませんが、私はひそかにポテンシャルを感じています(ヒルトンの関係者の方も同意見なのかも)。調理法が垢抜けないために長い間、注目されることはありませんでしたが、現在は首都リマに洗練されたペルー料理を提供するレストランが現れるなど、進化を遂げているようです。

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かわいらしいペルーの民族衣装を身につけたスタッフが入り口でお出迎え。そして、バラエティに盛り付けられたビュッフェスタイルのペルー料理の数々...。シーフードをメインに彩られた前菜の数々(右写真)がひときわ美しく、そして食感、味わい深さも際立っていた。おなじみのセビッチェや、アヒ・アマリーリョ(黄色いとうがらし)のペーストを使ったパパ・ア・ラ。・ワンカイーナ風の一品をはじめ、日本のおせち料理のようなチカーナ風カウサ(上写真)や、鴨のグリーンライス(ペルー人の方が絶賛していた)など、初めてお目にかかったメニューも。

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前菜に対してメインは肉料理が中心。素朴な鳥ハツや牛肉の串焼きもデコレーションひとつでおしゃれに...。右写真はメイン料理の数々。ロモサルタード(牛肉とたまねぎ、フライドポテトの醤油炒め)、羊肉のスパイス煮込みなど。味付けがちょっと単調だったのが残念(本当はもっとおいしくできると思うのだが...)。(

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そしてデザートもペルーづくし。煮詰めたコンデンスミルクをはさんだビスケット風のアルファホーレス(写真手前)、キヌアをまぶしたチョコレート、チリモヤのムースなど5品が登場。


以前1階の「マーブルラウンジ」で開催された前回のペルー料理フェアにもうかがったのですが、今回は会場が2階に移動し、内容もパワーアップしていました。ペルー料理のほかに、各種パスタやチョコレートファウンテンなどのデザートも食べ放題(ペルー料理を優先すると、とても食べ切れませんが...(苦笑)、おまけにペルーのカクテルであるピスコサワーの試飲まで...と、大盤振る舞いです。

チェーン系高級ホテルで、ぺルーやチリ料理フェアとはチャレンジングだなぁとつねづね思っていたのですが、私たちの訪れた土曜日のランチは、在日ペルー人の方を中心に満席の盛況でした。人気があるのですね?。

ホテル風に美しく洗練された盛り付けのペルー料理の数々。特に、シーフード料理の数々がすばらしかったです。基本的に、日本人って魚介好きなのでしょう。

その反面、前回も感じたことなのですが、ロモサルタードやビーフスープなど肉料理の味付けは、全般的に単調な印象でした(もっとおいしい調理法のペルーの肉料理があるはず)。シェフが海岸部リマの人だったからでしょうか…。

5000円を超えるディナーは、値段的にどなたにもおすすめできませんが、3600円程度のランチ(ホテルのサイトから予約すると10%オフに)でも、前菜からメイン、デザートにいたるまでペルー料理の数々を十分に堪能できて、お得感もあり、なかなかおすすめですよ。

ちなみにヒルトン東京のこのフード&カルチャーフェア、次回は3月中旬にフィリピン料理(これまたチャレンジングな…)が開催されるそうです。前にはグァムのチャモロ料理フェアなどという、マニアックな?フェアも開催されましたっけ。ともあれ、素朴なイメージのフィリピン料理がホテルスタイルではどんな風に変身するのか、ちょっと興味津々です。

参照
ペルー料理について


ブラッセリー・チェッカーズ
新宿区西新宿6-6-2 ホテル・ヒルトン東京2F
■予約・問い合わせ:TEL: 03-3344-5111 代表(内線330)
http://hiltonjapan.ehotel-reserve.com/hilton-tokyo/restaurants-bars/checkers.html



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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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キム小僧さん
コメントをありがとうございます。そういえばJETROのペルー展も行なわれていましたね。関連しているのかも。

実は以前、ノブさんに直接、おうかがいしたことがあります。アメリカで店を出す前にペルーにおられたそうで、日本の支店でもメニューの中に時々、ノブさんスタイルのペルー料理の"セビッチェ"(海鮮マリネ)や"アンティクーチョ"(牛ハツの串焼き)が登場します。

以下、ご参考までに、来日した米大統領も訪れていた青山店時代の「NOBU」のリポートです(現在は虎ノ門に移転して高級居酒屋っぽい内装になってしまいました)。

https://e-food.jp/roppongi_blog/archives/2005/08/nobu_tokyo.html

  • 2009年02月27日 09:35

昨日,今回のペルー展に関連してJETROでメルセデス・アラオス貿易観光大臣の基調講演があったのですがペルー料理と和食の融合ということでNOBUさん(松久氏)が表彰されていました。
彼はペルーに3年間住み,今は彼のレストランでペルー料理を出しているそうです(NYCのお店に行ったことがありますが高すぎます)。
彼がペルーに貢献しているとは知りませんでした。

  • キム小僧
  • 2009年02月26日 17:27


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