2008年10月17日

バンコク・食の旅行記1 タイ料理教室

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タイ料理の基本が習える学校

【タイ・バンコク】連休中にバンコクに行ってきました。デモや急激な為替の変動などちょっと不穏な週末でしたが、バンコク中心街はいつもと変わらずにぎわっていました。

というわけで短い休暇中にしたことは、いつもながらの食ざんまい(笑)。まずは現地のタイ料理教室に参加しました。ではそのリポートを...。

バンコク市内には外国人向けのタイ料理教室がけっこうあり、短期旅行者が1回のみ参加できる教室も少なくありません。かのマンダリン・オリエンタル・ホテルのレストランや、手広くビジネスを展開しているベルギー発の高級タイ料理レストラン「ブルーエレファント」など、ワンレッスンが日本円で1万円以上(!)というクラスもあるのですが、お値段が高いので(※)、今回は旅のクチコミサイトTrip Advisorでも評判のいいBaipai Thai Cooking Schoolに参加してみることに。

こちらはワンレッスンが5000円程度。メニューの多くはベーシックなタイ家庭料理で、場所は市内の中心地から離れていますが、ホテル・自宅から送迎してもらえ、さらに近くに市場があるのがミソです。

この日のメニューはカオタンナータン(ライスクラッカーのオードブル)、ヤムソムオー(ザボンのサラダ)、ゲーンマッサマン(マッサマンカレー)、そしてパッカプラオガイ(鶏肉のバジル炒め)。一般的な西洋人を意識してか、上品な味付けで辛さは控えめでした。

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おしゃれなカオタンナータンと、かんきつのフレッシュさが暑い日にぴったりのヤムソムオー。前者は日本でもおなじみのライスクラッカーを使ったタイ風オードブル。後者では簡単なフルーツカービングもレクチャーしてくれる。

酸味、甘み、辛さ…とバランスの取れた味わいがタイ料理の魅力。それに生のタマリンドやレモングラスなど、現地ならではのフレッシュなハーブが手に入るのがうらやましい。日本でいかにこの香りのよさを再現するかが、タイ料理をよりおいしく作るコツのひとつだろう。

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イスラム教徒のカレーともいわれるタイ南部料理・甘い味のマッサマンカレー。もちろんペーストは石臼を使って1から手作り。タイ料理のおいしさはこの石臼(クロックヒン)から生まれると見た。スパイスやハーブを石臼でトントンとつぶしていくと、魔法のように芳香が広がる…。また、カレーのクラスをひとつ受講しておくと、グリーンカレーなど他のカレーにも応用がききそうだ。

右写真は、素揚げしたスウィートバジルをたっぷりちりばめた、さわやかなパッカプラオガイ。お皿や料理のデコレーションもレストラン並みに洗練されたもので、勉強になる。

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教室では1人ずつ食材とガスコンロが割り当てられ、1品1品手を動かして作っていく。オープンエアの教室はこんな感じ(右写真)。そして、1品作るごとにお楽しみの試食タイム!ちゃんと食べる前にけっこうお腹一杯に…。でも、料理がちゃんとおいしくできると、何だかうれしいもの。


授業時間は午前の部が朝9時から13時半まで、午後の部が13時半から17時半まで(月曜日はお休み)。それぞれ4品の料理を作ります。事前にプログラムが決まっていて、日程さえ合えば、教えてもらいたい料理が選べるのがグッド。

教室が行われるのは、住宅街の一角のタイの伝統的な家屋内にある、オープンエアの開放的なキッチンフロアで、まず先生と助手の方がレシピに沿って1品ずつデモンストレーションを行います。次に生徒は各自に与えられたガスコンロとテーブルで、実際に手を動かして調理。だから、しっかり覚えられて、家に帰ってすぐにでも作れます(参加者はレシピカードがもらえます)。

お片づけはすべてスタッフがしてくれて、時間の無駄がなくラクチン。時には市場に行って食材選びからレクチャーしてもらえたり…。先生もなかなか熱心で、質問には快く答えてくれます。私もこのときとばかり(?)、タイの食材のことをいろいろ聞いちゃいました。

生徒は最高10名程度と少人数。この日は女性5男性1の計6人の参加で、日本人の私のほかアメリカ、スイス、デンマークと多国籍。私以外は大使館や会社勤務などのバンコク在住者で、ひとつのテーブルを囲んですぐに親しくなれる雰囲気もいい感じでした。

また、予約時に苦手な食材があるか聞いてくれたり、レッスンの様子をデジカメに収めてあとでメールで送ってくれたり、またオードブル、メインディシュ等メニューも工夫されていたりと、至れり尽くせり。このあたりの気配りが人気の秘密なのでしょうね。

ちなみに、タイ人女性の先生による、英語の授業です(でも見ていれば、英語が苦手でも大丈夫だと思います)。良質なナンプラーの見分け方など、講義中のワンポイントアドバイスもメモメモ。できることなら1週間ずっと通して教室に通いたいなぁ…なんて思いました。


Baipai Thai Cooking School
150/12 Soi Naksuwan, Nonsee Road, Chongnonsee, Yannawa, Bangkok
International call
Tel : 662-2949029 Fax : 662-2949027


(※)日本でいうならさしずめ、前者は帝国ホテル、後者はまずアメリカに進出して成功し、日本に支店を開いたノブ・マツヒサ氏の西洋ナイズされた日本料理レストラン「Nobu」の東京店で料理を習うような感覚だろうか。そうした高級度・ステータスを重視すれば、無名の若い女性調理師が教えるBaipaiと単に価格比較はできないと思う。ただ今回は"伝統的な家庭料理の基本を学びたい"という考えを優先したため、このような選択になった。ちなみにタイの物価は一般的に日本の1/2から1/3といわれ、また一般的なタイ人は母親から料理を習うため、もともと日本ほど料理学校が多くないようだ。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki


e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、「世界の料理レシピ・ミュージアム・ライブラリー」館長。

2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、講師、レシピ開発、在日大使館や大使公邸でのシェフなどとして、食で日本と世界を相互につなぐ社会貢献をモットーに活動。
プロフィール詳細
著作: 「しらべよう!世界の料理」全7巻 (ポプラ社 2017)


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コメント

こんにちは!今週末からバンコクにいくので、さっそく申し込んでみました!片付けをしなくていい、というのがとっても魅力的。。夫とともに参加してみて、料理が好きになってくれるといいな、と思ってます。
HPの写真を見ると、とても開放的なところですね。市場に近いのもGOODですが、行く時間はあるのでしょうか??

  • hinarie
  • 2009年09月16日 06:29

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