2006年05月26日

ニューヨークの食の祭典

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5月のニューヨークはグルメ必見

5月のニューヨークは、いろいろな食の祭典や、エスニック系のストリートフェアが行なわれ、食べ歩き好きなグルメが訪れるには、ぴったりのシーズンです。

特に、5月第3週の週末は、先日リポートした「インターナショナル・フード・フェスティバル」をはじめ、ニューヨークのトップレストランのシェフの料理やワインを楽しめる「ニューヨーク・カリナリー・フェスティバル」 New York Culinary Festival、「NOBU」や「ブーリー」などトライベッカの有名レストランが参加する「テイスト・オブ・トライベッカ」 Taste of Tribeca、そしてイーストヴィレッジの「ウクライナ・フェスティバル」 Ukrainian Festivalが集中的に開催され、まさに、"どこから先に行ったらいいか迷ってしまう"ような状態。

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「ニューヨーク・カリナリー・フェスティバル」の様子と、出場レストランのひとつ「ペトロシアン」のキャビア。価格は、小さじスプーンの先ちょっと程度で10ドルでした(笑)。

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私にとって、一番おもしろかったのは、規模の大きさからも「インターナショナル・フード・フェスティバル」でした。「ニューヨーク・カリナリー・フェスティバル」は、有名なキャビアの専門店「ペトロシアン」なども参加していて、魅力的なイベントに思えたのですが、実際は、入場料20ドルに料理は別料金で、ちょっと高すぎる印象。東京の方が、コストパフォーマンスのいい、おいしいものが食べられるイベントがたくさんあるぞ。

ちなみに、チョウザメの捕獲が禁止になって、「ペトロシアン」のキャビアはどうなるの?と心配していたのですが、お店独自の仕入れルートがあるそうで、健在でした(値上げはされたようですが...)。

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エスニック好みには、ニューヨークのさまざまなエスニック・グループによるパレードやストリートフェアが見逃せません。まさに、「ニューヨークを知らずして、エスニックを語るなかれ」、「エスニックを知らずして、ニューヨークを語るなかれ」。そう実感できるはずですよ。

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ワールドカップ出場に沸き立つウクライナ人街。界隈では、おいしいボルシチも食べられる。左上写真は、ウクライナ式を忠実に再現した、元祖ボルシチ。

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今年のワールドカップに出場するウクライナの移民が多く住む、イーストヴィレッジのセントジョージ教会周辺で開催された「ウクライナ・フェスティバル(ウクレイニアン・フェスティバル)」。マンハッタンの街中では、みんなワールドカップに無関心、サッカーどこ吹く風なのに、ここだけはさすがに盛り上がっていました(わ?い!)。

もちろん、お祭りにはその国の料理がつきもの。ここでも、近所のウクライナのおばさんたちが、炊き出しの?ウクライナ風ボルシチや、キエフ風カツレツを売っていました。もっとも、私たちは、今回は1954年創業のこのあたりでは有名なウクライナ料理店「ヴェセルカ」 Veselkaに入って、名物の超ウマなボルシチをいただきましたとさ。

胃袋がもうひとつあったらなぁ...。なんて思いながら、すでに、来年もまた5月のニューヨークに行ってしまうような予感がしています(笑)。



profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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