2006年05月17日

コリアスンデ家 (コルモクスンデ家)|韓国料理|新宿

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コリアンタウンの人気店

※最終訪問日:2013年6月29日。「コリア・スンデ家」さんは2013年に創業20周年を迎えました。

【新宿-新大久保】コリアンタウンとして知られる、新宿の職安通り裏手にある、地元の人に人気の韓国料理店。

豚の腸にもち米などを詰めたスンデをはじめ、韓国一のグルメエリアといわれる店のご主人の出身地・全羅道(チョルラド)の料理を中心に提供しています。

上写真が、そのスンデ。スンデは近隣の韓国スーパーマーケットでもパッケージ品が売られていますが、こちらのものは、毎朝、店の軒先で手作りされているそう。だから、見るからに新鮮で、パッケージ品とは段違いにおいしいのです。

「全羅道に行ったら、ソウルやプサンの店の料理なんか食べられないわヨ」。同行した韓国通の知人が、ふと、こんなことをもらしていました。韓国南西部にある全羅道は、韓国一の豊かな穀倉地帯であり、また、海にも面しているので、海の幸、陸の幸ともに食材が豊富。かの石焼ビビンパの生まれ故郷である全州も、この全羅道にあります。まさに、食通なら要チェックのエリアです。

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左写真は、キムチ、ナムルなど前菜の数々。本国式のおかわり自由は、大久保コリアンタウンの中でも貴重な存在。自家製キムチのおいしさに感動!(店頭販売もされていて、1kgで1000円)。右写真は、ヘムルパジョン(海鮮チヂミ)。色からしておいしそうでしょう?

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左写真はチョクパル(豚足)。エゴマの葉で包んで、タレをつけていただく。コラーゲンたっぷりのゼラチン質が、いかにもお肌によさそう。意外と違和感なくいただける。韓国女性にも人気のメニューなんですって(やっぱり!)。

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左写真は、珍しいホンオムチム(エイの辛味和え)。全羅道の南部の郷土料理だそう。真っ赤な色が激辛そうだが、見かけほどでもない。あちらではお祝いの時などによく食べられる一品。ホンオはもともと、"世界三臭料理"ともいわれるほど臭いがきついそうだが、こちらでは臭くないホンオを用意している。

右写真は、店内に掲げられたメニュー。ハングル文字だが、かわいらしい料理のイラスト付きで、日本人客も食べたいものがすぐ見つけられる。


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だから、こちらのお店の料理は、キムチにしろ、チヂミ(パジョン)にしろ、すこぶる美味(笑)。それに、本場・韓国式にならってキムチなどの前菜が、すべておかわり自由なのに、お値段はなかなか手ごろです。

韓国料理店の激戦区コリアンタウンで、地方色豊かな韓国のローカル料理(韓国の地方では、州によって料理がガラリと変わるそう)いう独自路線を打ち出して、見事に成功してます。目立たない裏道にありながら、この日は昼下がりの時間帯でも、韓国のお客さんが次々やって来る繁盛ぶりでした。

現地出身者に人気があるのが、本当にいいお店。まさにこの法則を地でいくお店といえそうです。


▼メニューの解説

【スンデ(韓国風腸詰め)】

豚の腸に餅米、春雨、野菜などをぎっしり詰めてスープで茹でたもので、 レバーやハツが一緒に盛られて出されることが多い。 焼酎の肴として人気があり、屋台の必須メニュー。

スライスし、粉唐辛子入りの塩で 食べたり、スープに入れたり、野菜や餅と一緒にコチュジャンで炒めたりもする。

豚の血が入るので色は黒っぽいが、スパイシーであっさりした味わい。 茹でたてのスンデは、皮の歯ごたえとムッチリした食感が特徴。

地方によって「豚腸でなくイカの胴をつかったもの」「餅米は使わず豚ひき肉が 主体のもの」「具材を細かく挽きソーセージのような食感のもの」 「麦、蕎麦などを使ったもの」「中に豚の血のみを詰めたもの」など、 さまざまなスンデがある。


【チョクパル(豚足)】

ゼラチン質豊富で高蛋白。韓国では焼酎の肴として代表的なメニュー。

豚の足先だけでなく膝頭あたりまでを使い、ニンニクやショウガとともに 濃い飴色になるまでじっくり煮あげたもの。消化を助けるというアミの塩辛をつけたり、 ニンニクや青唐辛子といっしょにサンチュやエゴマの葉にくるんで食べる。


【ヘムルパジョン(海鮮チヂミ)】

韓国ではチヂミのことを「ジョン(煎)」とか「ブッチンゲ(お焼き)」と呼ぶ。 「チヂミ」は一部地方の方言だが、なぜか日本ではこの名前で定着してしまった。

「キムチジョン(キムチのジョン)」「パジョン(ネギのジョン)」といった具合に、 素材名にジョンを付けるのが本来の呼び方。 韓国人にとっては「雨の日に食べたくなるもの」らしい。


【ホンオムチム(エイの辛味和え)】

洪魚(ホンオ=ガンギエイ※)を発酵させ、コチュジャンベースのタレで 野菜とともに和えた料理。韓国全羅道(チョルラド)南部の郷土料理。
※築地ではカスベとも呼ぶ

軟骨魚であるエイの筋肉には尿素が含まれるため、10日ほど貯蔵することで 発酵してアンモニア臭が強くなる。地元ではこの香りを楽しむために 独自の料理法が工夫されている。

>ホンオフェ(ホンオの刺身)
薄く切ってそのまま食べる。 本場の物はかなり強い匂いがあるので韓国人でも食べられない人が多い。

発酵の度合いによって匂いはちがうが、一度病みつきになると、 より強い匂いのものが欲しくなるらしい。金大中元大統領の好物としても有名。

サマプ(「三合」と書く)
相性の良い3品「熟成キムチ、ホンオフェ、茹で豚」をいっしょに食べるもので、 それぞれの旨みがもっとも引き出されるという。


【チャプチェ(韓国風春雨炒め)】

もともとは宮廷料理の一品。漢字で「雑菜」という名のとおり、細切りにした牛肉、 シイタケ、人参、ニラなどたくさんの具が入った春雨料理。

韓国の春雨(タンミョン)はサツマイモのデンプンで作られ太くて弾力がある。 彩りを大切にするため、これらの具材は別々に炒めるのが特徴。

あとで混ぜ合わせて甘辛く味付けするので作るのに手間がかかる。 祝いの席や来客のもてなし料理として作られることが多い。


コリア スンデ家 (コルモクスンデ家)
新宿区百人町1-3-3 サンライズ新宿A1F
Tel. 03-5273-8389
http://www.soondaezip.com/

■営業時間 : 10:00-翌3:00
■定休日: 無休


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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki


e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、「世界の料理レシピ・ミュージアム・ライブラリー」館長。

2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、講師、レシピ開発、在日大使館や大使公邸でのシェフなどとして、食で日本と世界を相互につなぐ社会貢献をモットーに活動。
プロフィール詳細
著作: 「しらべよう!世界の料理」全7巻 (ポプラ社 2017)


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コメント

Hatsumiさん、コメントをありがとうございます。

そうですね。大勢で行った方が楽しめるお店だと思います。地元の方も、大久保コリアンタウンには韓国料理店がたくさんあるけれど、おすすめできるお店はそれほど多くないとおっしゃっていました。

お店の入れ替わりが激しいのも、それを物語っているようです。また、最近は、韓国海苔巻き専門とか、鳥料理専門とか、差別化をはかるお店が増えました。

  • 2006年05月18日 10:28

私もスンデ家は お気に入りの1軒です♪ ただ大勢向きなので 1人だとランチになりますよね。
大久保は 店がたくさんあるし 入れ替わりもあるけど、その中で本当に気に入った店は ほんの数軒かも?
最近 開拓してないので そろそろ・・♪ 


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