ターキッシュディライト
魔法のお菓子はトルコの"ロクム"
明日3月4日から一般公開される映画版「ナルニア国物語」に、ペベンシー家の次男エドマンドが白い魔女から"ターキッシュディライト"というお菓子をもらって、夢中になってしまうエピソードが出てくるのですが、これって、トルコのお菓子"ロクム"のことなんですよね。気になったので、早速買ってみました。
ミーハーなんですが、何せ、私は土地の名前がついた食べ物に弱いもので...(スミマセン 笑)。"トルコの歓び"という名前ですが、ロクム自体は、かつてのオスマントルコ領土だった中東やギリシャ、東欧などにも今も残っています。
#ちなみに、物語中のナルニアの敵国であるカロールメンが、オスマントルコを暗喩している、という見方もあるようで。この奥深さ、さすがイギリス文学だわ。
さて、ターキッシュディライト=ロクムは、コーンスターチと砂糖を原料にした、ゼリーを固くしたような噛みごこちのお菓子。私たちは、"トルコゆべし"と冗談で呼んだことがあります(笑)。
ナッツ入りや、無色のさわやかなローズ風味など、いろいろな種類がありますが、映画に登場するのは、色とりどりのフルーツミックスのターキッシュディライト。宝石みたいにきれいですよねー。
こちら本場トルコの専門店、コスカ社のターキッシュディライトは、雰囲気のあるパッケージがなかなかステキ。ローズ、ミント、ストロベリー、レモンの4つの味で、ズシッと重いパッケージを開けると、白くコナコナしていて、実は色は隠れてちゃっているのですが...(下写真)。色がきれいに見えるように、はさみで半分にカットしてお皿に盛ると、いい感じになります(トップ写真)。
で、このターキッシュディライト、中東系のお菓子のご多分にもれず、けっこう甘いです。そのままパクパク食べたのでは、日本人には甘すぎてちょっとつらいかも。
でも、ただ甘いのではなく、噛むと、ばらやミントいい香りが口の中に広がる、エキゾチックな味わいのお菓子なんです。ちょっと慣れてくると、もう1こ、もう1こと、つい手が伸びてしまいます(これが"魔法のお菓子"のゆえんかも)。濃い紅茶や、苦めのストレートコーヒーといただくと、よく合いますよ。
チャイや、どろっとしたトルココーヒーに、砂糖を入れないで飲むのが、きっとベストなんだろうな(実際、トルコでは、ロクムはお茶受け(コーヒー受け)の役目を果たしてきたお菓子だそう)。あ、ミントティーもいいかもしれないです。
ターキッシュディライトは、日本ではそれほどメジャーなお菓子ではないので、扱っているお店が少ないのですが、私は新宿の「インターフード」というトルコ食材店で購入しました(残念ながら2009年6月に閉店しました)。
がんばってターキッシュディライトを自分で作ってみたいという方は、身近な材料で作れるレシピを見つけましたので、参考になさってくださいね。
→「ナルニア国物語」?魔法のお菓子レシピ
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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はじめまして、ターキッシュ・ディライトのエントリーでこちらの記事を紹介させて頂きました。よろしくお願いします。
トラックバック時刻: 2006年04月05日 18:26
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ミントの香りがするターッキッシュディライトを食べてみたいです。
Frogさん、Fionaさん、コメントをありがとうございます。
新宿のトルコ食材のお店の場所は、今、ちょっと正確な住所がわからないのですが、南新宿の人形劇のシアター"プーク"の近くです。
明日にでもちょっと確認しに行ってきますね。
こんにちは。今日、新宿に行ってきたのですがそれらしきお店が見当たりませんでした(涙)カフェ開設で、以前の食材屋さんはなくなってしまったのでしょうか。残念です。
新宿にあるトルコ食材店って新宿のどのあたりにあるのでしょうか?是非行ってみたいです★