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2005年11月16日

上手なレストランのホームページの作り方

「お店のオリジナル・ホームページを作りたいんだけど、どうすればいいでしょう?」。レストランを経営されている方から、こんな質問を受けることがあります。

私の本職はウェブディレクターで、また、食べ歩きをしていてお客の立場がわかる強みから、要望があれば、半ばボランティアのつもりでホームページ(=ウェブサイト)を作って差し上げることもあります。

でも、簡単なものなら、時間と余裕とホームページ作成ソフトがあれば、けっこう誰でも作れるもの。ここに、レストランのウェブサイトに最低限、必要と思われるポイントをまとめてみましたので、参考になさってくださいね。

■トップページに必要な情報が整理されているサイト

トップページはお店の看板。念入りに作る必要がありますが、意外と忘れられがちなのは、お店の基本的な情報がトップページに記されているか、です。

ご存知の通り、インターネットは世界中から閲覧することができるわけですから、訪問者にストレスを与えないために、お店の住所や電話番号をわかりやすい位置に表示するのは大切ですよ。

トップページをFlashムービーにして、enterボタンをつけて本編に入るレストランサイトがありますが、今ではひと昔前のサイトという印象。ビジュアルも大切ですが、携帯電話でのネット通信の未来を意識するなら、トップページはなるべく軽く、必要な情報が目につきやすい構成にしておいた方がよいと思います。


■無料のホームページを使っていないサイト

ジオシティーズやインフォシークなどのシステムを使って、無料でホームページを作っているレストランをたまに見かけますが、あれはできればやめた方がいいです。特に、ポップアップで広告が飛び出すタイプは、訪問者に嫌がられますよ。

無料ホームページは、自営業なのに看板にお金をかけていないのが一目瞭然で、お店が一気に安っぽいイメージになりかねません。

また、niftyやocnなどのプロバイダーがくれるホームページも、将来、プロバイダーを移転してホームページのアドレス(=URL)が変わる可能性があることを考えると、あまりおすすめではありません(せっかくYahooなどの検索結果の上位にいても、URLが変わると、無駄になってしまうことがあります)。

今やレンタルサーバが月100円代から借りられ、ドットコムなどのドメイン管理費が年間2000円以下の時代。ここは思い切って、永久にURLの変わらない独自ドメインを取得して、スマートなサイトにした方が、あとでいろいろといいことがあるはずです。


■こまめに情報発信をして、更新されているサイト

これは、レストランに限らず、ウェブサイトの運営全般にいえること。、いつ来ても同じことしか書かれていないサイトよりも、時々、情報が更新されいてるサイトの方が、リピーターがつきやすいものです(そして、リピーターは、サイト運営者にとってお得意様=神様みたいな存在(笑)。

こまめな情報発信は、サイト訪問者を増やす基本中の基本。「ホームページビルダー」などの作成ソフトをいちいち立ち上げて書き直していると、更新作業もそのうち面倒になりがちですが、今は便利なプログラムがあります。

ソフトを立ち上げなくても、ネットの画面から直接、文字が入力できるcgiプログラムや、流行りのブログなどを組み込むと、更新作業がとってもラクになりますよ。


■オーナーのメッセージが伝わるサイト

たとえ有名なレストランでも、ホームページは何とも無味乾燥なケースが少なくありません。それは、オーナーやシェフの顔が見えてこないからでしょう。

レストランに賭けるオーナーの意気込みなど、パーソナリティやモチベーションの高さが伝わる的確なメッセージがサイトにちりばめられていると、お客さんは親しみを感じ、この店に行ってみたいなという気持ちになるものです。


■個性とエネルギーと遊び心のあるサイト

料理のおいしさやホスピタリティはあって当然という前提で、繁盛しているレストランって、ユニークさと、バイタリティ、そして余裕があるものなんだな、とよく思います。

また行ってみたいと思うお店と、もういいやというお店の分かれ道は、まさにココではないでしょうか。

サイトにも、そんな個性やエネルギー、遊び心が表現されていると、お客さんはさらに魅力を感じるものです。

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こんなところでしょうか。ほかにも、YahooやGoogleなどの大手検索エンジンにヒットしやすくしたり、メニューの写真をおいしそうに見せたりなど、たくさんの訪問者を呼びこむテクニックはいろいろあります。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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