2005年09月16日

愛知万博で世界の料理5?ヨーロッパ

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愛知万博の世界の料理めぐり、お次は、グローバル・コモン中で最大規模を誇る、グローバルコモン4のヨーロッパに続きます。

グローバルコモン4のパビリオン出展国は以下の21カ国です。




アイルランド
ウクライナ
オーストリア
オランダ
イギリス
スイス
チェコ
ベルギー
ポーランド
ポルトガル
リトアニア
ルーマニア
ロシア
コーカサス共同館
北欧共同館

ヨーロッパとひと口にいっても、これだけ国数があると、日本人になじみのある国から、東欧や旧ソ連の珍しい国まで実にバラエティ。時間に限りがあるなら、レアな国々のパビリオンを優先して回るべきでしょう。レストラン出店度も高かったですよ。

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こちらに見えるのが大阪万博のソビエト連邦館です、といっても通りそうな、ロシア館のレトロな看板(上左写真)。看板いっぱいにロシアのイメージ。しかも、描かれているのが、シベリアの大自然から、宇宙飛行士、バレリーナ...と、実にとりとめない。ウチらの国は広いんだぜぃ、と自慢したいのはわかるけどさ(笑)。洗練されたコーポレート・デザインという発想はなかったようで...。まぁ、それがロシアらしい無骨さでおもしろいんですけどね。

お隣は、ウクライナ館のレストラン「タカ・ハタ」。ボルシチはロシア料理かと思っていたら、発祥地はウクライナだそうで、もちろんこのお店でもウリにしていました(ちなみに、ロシア館にレストランはありませんでした)。

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上左写真が、その元祖ボルシチ。隣は、おまけについてくるバジルソース付きのパンです。トマトベースのスープにサワークリームがふんわりと溶けて、とってもいい味なのですが、具のキャベツがよく煮えていなかったのが残念。忙しくて、どうしても手抜きになってしまうのでしょうか。でも、スタッフのウクライナ人の女の子が可愛かったから許すとは、一行の友(=男)。

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お次は、コーカサス共同館。コーカサスとしてくくられた国は、アゼルバイジャンとアルメニア、グルジアの3国で、館名よりも目立つ"健康と長寿"の巨大文字にギョっとさせられます(トップ写真)。

コーカサス地方って、世界一の長寿を誇るんでしたね。長寿の国からやってきた、メイトーのコーカサス・ヨーグルトなんて商品もありましたっけ。

で、併設されたレストランも、健康を意識したメニュー構成でした。上写真は、コーカサスシチュー(ボルシチとグヤーシュの中間のようなシチュー)と、アルメニア・コニャックを使ったフルーツケーキ、そして、"タラキシビリ博士の幻のヨーグルト"という、あやしい名前のついたローズソースがけのヨーグルト(説明が聞きたかった)。セットで1300円でした。また、"カロリりんご"などという、謎のジュースも。

ただ、食材は健康的でも、料理を作っている人がバイトっぽいファーストフード店なので、味に多くは望めません。ヨーグルトや、アルメニア・コニャックのケーキはおいしかったです。

***

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30年前センスの看板や、いきなり"健康と長寿"はちょっと引いてしまうけれど(笑)、だからといって旧ソ連諸国がアカ抜けないというのは誤解です。バルト沿岸の小国リトアニアのパビリオンが、そのイメージを払拭すべく、がんばっていました。

DNAをモチーフにしたという、アーティスティックでモダンな館内。それに、珍しいリトアニア産のビール(左写真・瓶入り900円、生1100円)も飲めるんですよ。

なぜ、遠いリトアニアがわざわざ愛知万博に出展?と、ちょっと不思議に思っていたのですが、どうやら、日本のシンドラーと呼ばれ、多くのユダヤ人の命を救った杉原千畝にちなんだ理由もあるよう。杉原さんは、リトアニアの日本大使館の領事だったのです。

ちなみに、杉原さんの故郷は、名古屋からそう遠くない岐阜県八百津町。町には彼の記念館があるため、先祖を救われたユダヤの人々の表敬訪問もあるようで、八百津町のホームページには、ヘブライ語版が用意されているくらいなんですよ。

日露戦争でロシアをやっつけた国としても、リトアニアの人々は、日本人がリトアニアを思う以上に、はるかに日本に近しい親しみを持っているようで、思わず感動。立派な日本語のリトアニア・ガイドを一冊、謹んでいただいてきました。

***

さて、ギー・マルタンのレストランは別格として、愛知万博でもっとも気合の入ったレストランのひとつは、チェコ館「チェスカ・ホスポダ」 ではないかと思います。チェコの料理テレビ番組で人気者というミハル・イエジャーベックさんをはじめ、マイスターの資格を持つ5人の料理人を総動員しているくらいですから!

レストランの前には大変な行列ができていましたが、約1時間、がんばって並びました。チェコといえば、ビールもおいしいですしね。チェコ特産のガーネットのような深紅色を基調にしたフロアに、チェコ人のスタッフ。また、メニューにはチェコ産ワインもあったりして、本当にチェコに来た雰囲気になれました。

同じ東欧のルーマニア館もレストランを出していました。地元では評判がよいようですが、銀座の「ダリエ」の店なので、今回はパス。

また、ポーランド館にもレストランが。東京にレストランがないし、ロシアのペリメニ風の水餃子がおいしそうだったのですが、時間の関係で、こちらも残念ながらパスしました。店先で、テイクアウトのキルバーサ(ポーランド風ソーセージ)でも焼いてくれていたら、買えたのですが...。

愛知万博で世界の料理6 ?アフリカ(グローバルコモン5)に続きます。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki


e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、「世界の料理レシピ・ミュージアム・ライブラリー」館長。

2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、講師、レシピ開発、在日大使館や大使公邸でのシェフなどとして、食で日本と世界を相互につなぐ社会貢献をモットーに活動。
プロフィール詳細
著作: 「しらべよう!世界の料理」全7巻 (ポプラ社 2017)


※この記事・写真等はe-food.jpが著作権を所有しています。無許可での転用・転載は絶対しないでください。記事の原稿、写真は販売しております。→詳細「利用規約」

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コメント

東京にもチェコ料理レストランがオープンしました。

カフェアノ
渋谷区渋谷1-20-3
http://e-food.jp/cgi-bin/restfind/view1.cgi?no=1133343675

以前、六本木にあった高級チェコ料理店「キャッスルプラハ」とはまたちがった、こじんまりとして、家庭的な雰囲気です。

シェフは若いチェコ人男性のユリさん。クリスマスの鯉料理ディナーを食べに行きましたが、おいしかったです。通常メニューも食べてみたいな♪

  • yu
  • 2006年01月12日 12:06

ktoo73さん、コメントありがとうございます

万博のチェコ料理、私も感動しました。チェコ料理店は東京にはありませんが、調べた限りでは、鹿児島と愛知に1軒ずつあるようですね。

リトル・プラハ(鹿児島)
http://homepage2.nifty.com/little-praha/index.html

メイグリーン(愛知)
Yahooのリンクが切れているので、移転したかも。

※参考?チェコの輪・愛知
http://czech.exblog.jp/m2004-04-01/#188179

  • yu
  • 2005年09月27日 10:32

3色饅頭さん、コメントありがとうございます。

ポーランド料理、私は食べられなくて残念でした。少なくとも東京にポーランド料理店はないようです。

ニューヨークに行けば、英語が通じる(笑)リトル・ポーランドがあったりするんですけどね...。

http://www.e-food.jp/highlights/newyork_polish.htm

  • yu
  • 2005年09月27日 10:24

はじめまして。

そうですか。。。東京にチェコ料理のレストランはないのですか。。。しょんぼり。。。
私も万博でチェコ料理を食べてき来たのですが、
あの味が忘れられません。
こりゃチェコに行くしかないかぁ。

  • ktoo73
  • 2005年09月27日 01:36

ポーランド館のレストランでサワークラフトの煮込み料理を食べました。
美味しかったです。
またポーランド料理食べたいです♪

  • 3色饅頭
  • 2005年09月25日 18:14

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名古屋から帰ってきました。噂には聞いていたけどホント、何処へ行っても人、人、人・・・疲れましたぁ;今回はJR企画の“ドリーム&ひかり”で行きは夜行バス、帰りは新...

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