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2005年09月08日

愛知万博で世界の料理1-プロローグ

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遅ればせながら「愛知万博(愛・地球博)」に行ってきました。

「珍しい国の料理が食べられるよ!」と聞いて、ここで行かねば後悔するかも、と、こんな終盤になって万博行きを決めたのですが、行ってよかったと思っています。各国料理はもちろん、世界一周旅行気分をたっぷりと味わうことができました。

ほとんど歩きっぱなし、食べっぱなしの忙しい万博会場での2日間でしたが、おみやげ話をシリーズでお届けしますね。

【愛知万博で世界の料理】シリーズ目次
順にアップしていきます。
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1 ?プロローグ(このページ)
2 ?アジア・中東(グローバルコモン1)
3 ?北米・中米・南米(グローバルコモン2)
4 ?地中海諸国(グローバルコモン3)
5 ?ヨーロッパ(グローバルコモン4)
6 ?アフリカ (グローバルコモン5)
7 ?オセアニア、東南アジア(グローバルコモン6)
8 ?エピローグ

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プロローグ

まずは、これから駆け込みで愛知万博に行きたいと考えている方の参考までに、今回、利用したチケットや会場までの行程等の概要を。

■東京からの交通機関
早起き☆万博早特きっぷ 16800円
行きの早朝の指定列車"のぞみ"と、帰りの"ひかり"(ともに指定席)がセットになった切符。名古屋駅から万博会場までのエキスポシャトルの往復運賃も含まれます。指定列車に乗り遅れたらアウトなのですが、通常価格より6060円お得。

■ホテル
同行した友人が取ってくれました。JTBを通して、名古屋市・栄のシティホテル"ライオンズプラザ名古屋"を、キャンペーン価格シングル6000円のさらに割引価格5600円で予約。ホテル直予約や、旅の窓口等よりも安い!あなどりがたしJTB。ホテルは改装したてとのことで、快適でした。ホテル周囲はいたって健全な雰囲気で、女性1人の宿泊客も。

今回はたまたま予約が取れたのですが、万博期間中、名古屋のホテルは混雑しており、特に週末などカプセルホテルも含めて満室状態が続いているようです。いっそ、知多半島あたりの温泉宿に泊まってしまうのも手かもしれません(万博のガイドブック等にも情報が載っていました)。

■万博の入場券
残念ながら、割引券は金券ショップやネットオークションなどでも、ほとんど出回っていない様子(3月くらいまでは安かったようですが...)。定価の100円引きの4500円で購入(早特きっぷを買うときに入場券の購入も義務づけられているとのこと)。

***

■名古屋駅に到着
東京からの早特きっぷ指定列車のひとつ(のぞみ41号 6:20東京発)は、ほぼ満席でした(ほとんどみーんな、「愛・地球博」のガイドブックを持ってましたっけ(笑)。名古屋駅の新幹線ホームから、エキスポシャトルの運行する愛知環状線ホームへの乗り換えは、割と距離が近くてスムーズですが、こんな混雑具合なので、座りたかったら、すぐに乗り換えホームに向かった方がよいです。

万博八草駅までの所要時間は40-45分くらい。名古屋から別ルートもありますが、JRの方が少し遠回りな分、すいているそうです。

■万博会場に到着
JRの万博八草駅から、リニモに乗り換えて、万博会場前駅に向かいます。2駅先ですが、ここからが想像以上の混雑。もしここが生存競争の激しい中国だったら、無事ではすまないだろうけど(笑)、混雑していても、さすがに秩序は保たれていて、後ろから殺到する割り込みなどはなし。行列もよく動くので、ストレスはあまり感じませんでした。

しかしながら、会場入り口前に到着して、実際、会場内に入るのに荷物検査で1時間かかったのにはヘキエキ。私は中に待ち人がいたので、ビクとも動かない行列によけいあわてたのですが。東京からの早朝の新幹線遠征組は、これにじっと耐えなければなりません...。

場内でも、館によって入館に並ぶ待ち時間が必要なので、グローバルコモンだけに絞っても、日帰りでは閉館時間までにゆっくり回れない可能性が大きいです。東京からの日帰りツアーも出ていますが、できれば2日間あった方が安心です。

ちなみに、ペットボトルは入り口で没収されてしまいます。ご注意を。

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平日はややすいている、といっても、休日の23万人が19万人に減る程度だとか。これからラストミニッツの駆け込み客を迎えるでしょうし、また、全期間入場できるチケットを持った地元のリピーターのことを考えると、混雑を避けるのは難しそう。

今回は、私たちの料理仲間で、万博にはお仕事を含めて50回通われたという関係者の方に同伴いただき、混雑の中、できるだけ上手に回るコツなど、ためになるアドバイスを教えていただきました(Mさん、大変お世話になりました!)。ここにいくつかご紹介しますね。

●名古屋に1泊して、1日券と、17時から使える2300円の夜間チケットを組み合わせて2日かけると、なるべく安い価格で、だいたい見て回れる。

●マップではわかりにくいが、万博会場はなだらかな丘になっているので、なるべく疲れないようにするには、まず北ゲートからゴンドラに乗って、一気に標高の高い先端に行き、そこから下に降りて帰るようにするとよい。

ゴンドラからは万博会場のおおまかな全貌が見渡せ、最初に土地勘を把握できるメリットもある。

●トヨタ館、日立館などは超人気なので、最初からあきらめた方が。グローバルコモンは、見かけは立派そうでも、中身はそれほどでもないパビリオン(例えば、エジプト館、モロッコ館、ギリシャ館、スペイン館)に長蛇の列ができていることがあるので、そういった館は飛ばしてしまうか、比較的、人の少ない夜間に出直した方が無難。

逆に、並んでも見る価値があるのは、イタリア館!

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また、私自身の所見は次のような感じです。

●名古屋駅、会場ともに、コインロッカーや荷物預け場が不足気味の様子。カートなどの大荷物は、最初から避けた方が賢明。

●時間帯によっては、帰りも人が押し寄せ、リニモのホームにさえなかなか上がれないことがある様子。新幹線の指定席を予約している方は、時間に余裕を見ておいた方が。

●キューバ館でモヒート(ラム&ミント)を飲みたかったら、早めに訪れましょう。売り切れてしまうことがあるようです。ここのモヒートは、現地人スタッフが作る、キューバ産"ハバナクラブ"を使った本場モノ!

●時間が限られている方は、いっそ、各パビリオンのショップやレストランめぐりに徹するのも手。そろそろバーゲンも始まっていますし。館の構造にもよりますが、展示場と別の入り口で、列に並ばなくてすむ場合があります。海外気分や、飲食・ショッピングを優先する人たちにとって、各館の展示場の多くは博物館的で、あまりおもしろくないかも、という印象を受けました。

中には、アフリカ共同館イエメン館などのように、館内ほとんどバザール状態という、外貨獲得の目的がわかりやすーい国も。アラブ商人を相手に値切り交渉体験もできたりして(笑)、旅行好きな方は、かえってこっちの方が楽しいかもしれませんよ。

愛知万博で世界の料理2 ?アジア・中東(グローバルコモン1)に続きます。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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